病原性大腸菌O157の感染予防について…平成26年1月

どんな症状が出るの?

特徴的な症状は、ヘソから下腹部にかけての激しい腹痛と下痢に続く血便です。血便というより、真っ赤な血が出るような症状を示します。それに発熱が伴うこともあり、初期の段階では風邪と間違えやすいので注意が必要です。

潜伏期間:4〜9日
主な症状:出血性下痢、水様性下痢、腹痛、嘔吐

どうやって感染するの?

O157は口から感染します。

  1. 食物や飲み物を通じてO157が口から体内に入る。
  2. 大腸でO157が増殖。「ベロ毒素」を作り、腸の粘膜を破壊する。
  3. ベロ毒素が血液の流れに乗り、赤血球や血小板を破壊しながら全身を回る。
  4. 腎臓や脳などに重大なダメージを与え、死に至る場合もある。

家庭における予防対策のポイントは?

O157をはじめとする食中毒については、飲食店等での食事が原因と思われがちですが、家庭での食事でも発生していますので十分注意が必要です。
家庭で調理を行う場合には、

  1. こまめに手を洗い清潔にしておくこと。
  2. 加熱は十分に行うこと。
  3. 台所周辺や台所用品はいつも清潔にしておくこと。
  4. 一度使用した包丁などをもう一度使用する時にはよく洗う。
  5. そのほか、食品を購入し調理する時には、食中毒予防のために次のような6つのポイントがあります。

これら6つのポイントは、食中毒菌を「付けない、増やさない、殺す」という食中毒予防の3原則からできています。
これら6つのポイントに注意し、家庭から食中毒をなくしましょう。 
食中毒は、簡単な予防法をきちんと守ることで予防できます。

食中毒予防の3原則

菌を付けない  菌を増やさない  菌を殺す

食品を購入し、調理する際の6つのポイント

  1. 食品の購入
    • 生鮮食品は新鮮なものを購入する。
    • 消費期限を確認する。
    • 生鮮食品で温度管理の必要な食品は、買い物の最後に購入する。
    • 肉汁や魚の 水分がもれないようにそれぞれに分けて包む。
  2. 家庭での保存
    • 持ちかえった食品はすぐに冷蔵庫に入れて保存する。
    • 冷蔵庫の詰めすぎに注意する。冷蔵庫は10℃、冷凍庫は-15℃を維持する。
    • 肉汁が他の食品にかからないようにする。
    • 食品を流し台の下に保存する場合は、水漏れに注意する。
  3. 下準備
    • 井戸水を使用する場合には、水質に注意する。
    • 肉汁が他の食品にかからないようにする。
    • 野菜などはよく洗ってから調理する。
    • 室温での解凍はしない。
    • 料理に必要な分だけ解凍し、解凍後はすぐに調理する。
  4. 調理
    • 調理を途中でやめる場合には、冷蔵庫に入れる。
    • 電子レンジを使用する場合には、調理時間に気をつけ、熱の伝わりが悪いものは途中でかき混ぜて十分加熱する。
  5. 食事
    • 温かくして食べる料理は常に温かく、冷やして食べる料理は常に冷やしておく。
    • 調理前後の食品を室温で長く放置しない。
  6. 残った食品
    • 残った食品は、早く冷えるように浅い容器に小分けして冷蔵庫に保存する。
    • 時間が経ち過ぎた場合は、思い切って捨てる。
    • 食品を温め直す場合にも十分加熱する。
    • ちょっとでも怪しい食品は口に入れず捨てる。

家族の中に患者が発生したら?

O157は伝染病に指定されるほど感染力の強い菌ですが、不安になる必要はありません。次のようなことに注意すれば、二次感染の心配はありません。

1)患者の糞便の処理
ゴム手袋を着用するなど衛生的に処理してください。特に乳幼児のおむつ交換時の汚染には十分注意してください。
2)手洗いの励行・消毒
患者の糞便に触れた場合には、石けんと流水で十分に手を洗い、逆性石けんまたは消毒用アルコールなどで消毒をしてください。
また、患者さんが用便をした後も同様に十分な手洗いと消毒を行った後、トイレの取っ手やドアノブも消毒してください。トイレのタオルは共用せずペーパータオルや個人用のタオルを用意してください。
3)患者の衣服等の処理
患者が使用した寝間着、下着等は、他の家族のものとは別に家庭用漂白剤につけてから洗濯し、天日で十分に乾かしてください。
4)入浴等
患者がお風呂を使用する場合には、混浴、タオルの共用を避け、特に、使用後に乳幼児や高齢者は、入浴させないでください。(患者は最後に入浴するのがよいでしょう。)また、お風呂のお湯は、毎日交換するとともに浴槽やイス等は常に清潔にしておいてください。
5)検便検査
患者が回復したら、再度検査を行って、O157が腸管内にいないことを確認してください。

子供が通っている学校でO157患者が発生したら?

O157は、飲食物のように口から入るものに注意すれば大丈夫です。
患者さんと接する機会があったとしても日常生活では、感染するおそれはありません。
日ごろの手洗いの励行や個人持ちのハンカチ、タオルを用意するなどの工夫が必要です。

伝染病予防法の適用により、患者はどのような扱いを受けるの?

法が適用されるのは、ベロ毒素を出す大腸菌に感染した人に限られます。
したがって、それ以外の病原性大腸菌感染者には適用されません。 
また、法の適用に当たっては、人権に十分配慮しプライバシーの保護に努める観点から、感染者の隔離や保健所による消毒などは行いません。
しかし、二次感染を防止するため、患者や患者の家族の検便検査や健康調査を行いますので、必ず協力してください。

 

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