飲み薬について…平成26年9月

薬の飲み合わせについては以前にもお話しましたが、そもそも薬ってなに?薬を飲む時にわからない事はありませんか?今回は飲み薬についてです。

1.薬ってなに?
薬とは、人の体に用いることによって病気を治したり、症状を和らげたりするものの総称です。薬は、病気の予防、診断、治療のために用いますが、薬を使う目的は大きく次の4つです。

1. 原因療法…原因を取り除く(抗菌薬など)
2.補充療法…特定の物質が不足したために補充する(インスリンなど)
3. 対症療法…原因を取り除かなくても、病気になる症状を抑えるために用いられる (風邪薬など)
4。 病気予防…主に感染症の発症を防ぐ目的で投与する(ワクチンなど)
2.飲み薬にはどんな種類があるの?
1. 錠剤
手軽に持ち歩けて、決められた量を確実に服用することができます。糖類や薄い剤皮でコーティングしたものでは、薬の苦味や不快臭、刺激を感じにくくなります。大きなものは飲みにくい場合もあります。特に小児や嚥下機能の低下した高齢者では飲みにくいことがあります。
2.カプセル剤
粉末や顆粒をカプセルに充填したものです。手軽に持ち歩けて、決められた量を確実に服用することができます。カプセルを開けなければ苦味や不快臭、刺激を感じにくくなります。嚥下機能の低下している高齢者では飲みにくいことがあります。
3. 粉薬散剤(細粒剤・顆粒剤)
粉薬は、散剤、細粒、顆粒の順に粒が大きくなっていきます。状況に合わせて投与量を調節することができます。一般的に、錠剤やカプセルに比べ溶け易いため早い効果も期待できます。しかし、薬の苦味、不快臭、を感じやすいのでオブラートに包んで服用することもあります。
4.水剤、シロップ剤(液剤)
液状の薬で、散剤や錠剤などに比べて吸収が早く、服用しやすいため乳幼児、高齢者など嚥下機能が低下している人でも簡単に飲むことができます。また、量の調節が簡単です。液状であるため、薬の分解や微生物の汚染を受けやすく保存方法に注意が必要なため携帯には不便です。
5.その他飲みやすさを考えて
  • チュアブル錠…口の中で噛んで服用する薬
  • 口腔内崩壊錠(OD錠)…口の中でラムネ菓子のように唾液で崩れて水なしでも服用できます。速やかに崩壊していくので薬の不快な時が気になる事もあります。
  • ドライシロップ(DS)…散剤、顆粒剤に甘味をつけた剤形です。水なしでも、水に溶かしても飲めます。今までは小児用として使われることが多かった剤形ですが、最近では成人用としても開発されています。
  • フィルム剤…口の中で速やかに溶解あるいは崩壊します。唾液で溶けるので水なしで服用でき、場所を選びません。嚥下機能の低下している人、水分制限のある人に 適しています。
  • ゼリー剤…そのまま服用できるので、嚥下機能の低下している人、水分制限のある人に適しています。
3.水または白湯(ぬるま湯)で服用しましょう
錠剤・カプセルなどは水、白湯で飲みましょう。水分は薬をとかして吸収させるために必要です。食道での薬の停滞を防ぐためにも、薬を速やかに胃内へと到達させることができる水分量で服用しましょう。
水・白湯以外の飲物では、薬との飲み合わせがあり、薬の効果に影響することがあります。吸収した薬が溶けていくとき、消化管内のpHの変化によって溶解の程度が変化します。吸収量も変化し、結果的に薬の効果が変化することになります。
例えば、コーラやコーヒーは酸性で、これらを飲んで消化管内酸性度が強くなれば弱アルカリ性の薬は吸収が悪くなります。逆に弱酸性の薬は吸収が高まり過度の効果が出たりします。錠剤は上を向いて、カプセルはうつむいて飲みましょう。つまり錠剤とカプセルは別々で飲んだ方が飲みやすくなります。粉薬は水を口に含んでから飲みましょう。
4.服用時間を守って服用しましょう
薬は服用時間が指定されています。これは薬の効果を確実に得るとともに、薬による健康被害を防ぐためです。多くの薬は確実な服用と空腹時の服用で胃腸障害が生じないように食後服用とされています。しかし、薬にも食事によって運命(体内動態)に変化がおこるものがあります。食物の存在によって消化管吸収が遅くなったり、妨げられたりして薬の効果が減弱される場合があります。食物中の脂質などによって吸収が増して効果が増強する場合もあります。したがってそれぞれ服用時間を守って服用することが大切です。
5.決められた量を服用しましょう
薬を飲んで効果が得られないからといって決められた量以上に飲む人がいますが、薬にはそれぞれ適正な用法用量があります。薬の量を増やせば必ず効果が増すとは限りません。逆に副作用が出やすくなって健康被害を受けることになります。正しく服用しているのに効果が感じられなければ薬が合っていない可能性もありますので医師や薬剤師に相談しましょう。
飲み忘れた場合も一緒で、2回分を一度に飲もうと考えないでください。飲み忘れた場合、次の服用まで時間がある場合はすぐに飲んでください。次の服用時間が近ければ1回抜いて次の分だけ飲みましょう。
余った薬を人にあげたとか、同じ症状なので前回処方してもらった薬を飲んだとか、健康食品と一緒に飲んでいるとか、そんな話を聞きますが、人にあげたり、人からもらってはいけません。

薬のことで「どうなんだろう?」と思うことがあれば医師や薬剤師に相談しましょう。自己判断はしない事です。

参考資料:キョーリン製薬 パンフレット

 

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