食中毒予防について(その2)…平成27年7月

毎年梅雨から夏にかけて食中毒の多い時期となります。岡山県でも『食中毒注意報』が発令されました。
前回(食中毒予防その1)で食品の取り扱についてお話ししましたので、今回(食中毒予防その2)は食中毒菌と感染予防についてのお話しです。

食中毒で最も重要な鍵を握るのが人の手である。
食中毒菌には、

①腸炎ビブリオ(海産物に多い)
②サルモネラ(卵を通じての感染が多い)
③黄色ブドウ球菌(人の体内に常在)
④カンピロバクター(鶏肉に多い)
⑤腸管出血性大腸菌(O−157など)
⑥ノロウイルス
⑦ウェルシュ菌(人や動物の腸管や土壌、下水等の自然界に広く生息する)

などがあります。

今年度も既にカンピロバクターやウェルシュ菌による食中毒が岡山県内で発生しています。細菌の付いた食材や調理器具に触れ、不十分な手洗いから二次汚染となることが多く、また、動物に触れた後、手洗いをしないでいると、動物より付着した菌が手から口へと入り感染することがあります。

食中毒予防の第1歩は手洗いから

手の汚れは、健康な人の手のひら中央に1cm2当り何と45万個の菌が、また大人の爪0.1gに平均440個の菌が付着しているという報告も。
これらの菌は、軽い水洗いではなかなか落ちないものです。皆さんの大切な手、調理の前には石ケン等でよく洗い、消毒して、常に清潔にしておきましょう。

その他として、タオルはこの時期使い捨てペーパータオルが望ましいです。また、水道の蛇口は1日に一回は洗剤で洗うようにしましょう。せっかく手洗いをしても蛇口が汚染されていたら意味がありません。包丁も刃と柄の間まで洗剤でよく洗い、まな板は洗浄後熱湯又はアルコールで消毒しましょう。アルコールは乾いた状態で吹きかけるようにしましょう。

食材の管理も大切で、切ったまま常温放置しないで冷蔵庫で保存しましょう。

食中毒菌は温度・繁殖時間・水分・栄養の条件が揃うと繁殖するので、調理器具や食器も水分を十分に拭き取り、よく乾かして収納することが大切です。そして何より基本は、常に清潔を心がけて台所は整理整頓することです。

♢ 食中毒予防の三原則 ♢

原則1 細菌をつけない(清潔、洗浄)

食中毒を起こす細菌は、魚や肉、野菜などの食材についていることがあります。
この食中毒菌が、手指や調理器具などを介して他の食品を汚染し、食中毒の原因となることがあります。
手指や器具類の洗浄・消毒や食品を区分けして保管したり、調理器具を用途に使い分けることなどが必要となります。

原則2 細菌を増やさない(迅速、冷却)

食品に食中毒菌が付いてしまっても、食中毒を起こすまでの菌量まで増えなければ、食中毒にはなりません。
食品に付いた菌は、時間の経過とともに増えるので、調理は迅速にし、調理後は早く食べることが大切です。
また、細菌は通常、10℃以下では増えにくくなるので、食品を扱うときには室温に長時間放置せず、冷蔵庫に保管する必要があります。

原則3 細菌をやっつける(加熱、殺菌)

一般的に、食中毒を起こす細菌は熱に弱く、食品に細菌がついていても加熱すれば死んでしまいます。加熱は最も効果的な殺菌方法ですが、加熱が不十分で食中毒菌が生き残り、食中毒が発生する例が多いので注意が必要です。
また、調理器具は洗浄した後、熱湯や塩素剤などで消毒することが大切です。

 

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