過活動膀胱について…平成27年9月

  1. 過活動膀胱とは膀胱が過敏になり、自分の意に反して収縮してしまうことで、次のような症状が起こる病気です。
    1. 急におしっこがしたくなったり もれそうな感じになる(尿意切迫感)
    2. 尿意切迫感と共におしっこを漏らしてしまう(切迫性尿失禁)
    3. 日中のトイレ回数が多すぎる
    4. 夜寝てからトイレに行くため1回以上起きなくてはならない(昼間頻尿・夜間頻尿)
  2. 日本排尿機能学会の調査で、過活動膀胱の症状を持っている人は年齢と共に増え、810万人いることがわかりました。40歳以上の日本人の8人に1人が過活動膀胱によって日常生活に支障をきたしていると推定されています。
    例えば
    1. トイレを気にして水分を控える
    2. いつもトイレの場所を確認しないと安心できない
    3. トイレが心配で外出を控える
    4. 睡眠不足
    5. 尿漏れに備えて尿パットを使ったり着替えを持ち歩く
    6. 仕事や家事が手につかない 等
  3. 過活動膀胱の原因は様々で、明らかな原因がないのに起こることもあります。
    1. 脳や脊髄の神経系トラブルがあると膀胱がうまくコントロールできなくなります。
    2. 前立腺肥大症になり、尿道が圧迫されると尿の出が悪くなるだけでなく、膀胱が過敏になることがあります。
    3. 加齢に伴う影響で、膀胱が過敏になることがあります。
    4. 原因不明
  4. 診断は問診と簡単な検査でされます。質問票などを用いて問診します。
    (資料@)

    また、他の病気の可能性を調べるために患ったことのある病気についても質問します。

    (資料A)
    ・以下の病気にかかっていますか?  又はかかったことがありますか?
     ☐脳血管障害
     ☐パーキンソン病
     ☐脊髄疾患
     ☐糖尿病
     ☐前立腺肥大

    ・以下の手術をしたことがありますか?
     ☐直腸の手術
     ☐婦人科の手術
    1. 検査は
      ・尿検査…尿中に細菌や血液などが入ってないかどうか調べます。
      ・超音波検査…膀胱に残っている尿の量を測ったり、膀胱に腫瘍がないか調べます。
    2. 治療は
      治療はトレーニングと薬とを併用することで早期改善が期待できます。

      トレーニングは
      • 膀胱訓練…トイレをできるだけ我慢して排尿の間隔を延ばし、膀胱が尿を十分に溜められる状態を取り戻します。
      • 骨盤底筋体操…膣や肛門を繰り返し閉めたり緩めたりすることにより、尿道を閉める力を強くする運動です。
        (女性で咳やくしゃみをしたり重いものを持ったりしたときに尿が漏れてしまう腹圧性尿失禁の治療にも行われます)
      • 薬は抗コリン薬という膀胱の収縮を抑える作用のある薬を服用します。この薬は膀胱の筋肉を緩め、膀胱が勝手に収縮してしまうのを抑えて尿をたくさん溜められるようにします。

        副作用は口が渇く、便秘、物がかすんでみえる、めまいなどがあります。
    3. トレーニングと薬では十分な効果が得られない場合、電気磁気刺激による治療を行うことがあります。
    資料@の質問Bの点数が2点以上あり、なおかつ合計点数が3点以上の方は主治医にご相談ください

参考資料:ファイザーK.Kパンフレット

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