腰痛について…平成28年7月

梅雨の頃 毎日ジメジメうっとうしい日が続きます。食中毒も心配ですが、体にも変調をきたしやすくなります。
さて、今回は腰痛の話です。腰痛は日本人に多い症状の一つです。日本人が訴える自覚症状において、男性の第一位、女性の第二位が腰痛です。
腰が痛いと思うように体を動かすことができなく、長引くと日常生活に大きな影響を及ぼします。腰痛は『我慢するしかない』と思っている人も多いかもしれませんが、適切な対応をすれば痛みや生活での支障を軽減できることもあります。
まずは医師に相談をしてみてください。

1.腰痛の原因
腰痛の原因は腰にあると思われがちですが、実は内臓や中枢神経の障害、ストレスなど様々な問題が腰痛を引き起こします。原因がはっきりしているものもありますが、腰痛全体の85%は原因が特定しきれないと同時に深刻な病気が原因でないといわれています。原因が特定できる15%の腰痛は腰部脊椎管狭窄症、椎間板ヘルニア、骨折、脊椎炎、癌などです。
2.急性腰痛と慢性腰痛
腰痛は発症からの期間によって「急性」と「慢性」に分けられます。急性腰痛は短期間で治り、体に異常が起きたことを知らせる警告信号としての役割があります。
一方慢性腰痛は痛みが3ヵ月以上続くものを指し、治療が長引く場合や損傷や炎症が治った後にも痛みだけ続いてしまう状態が考えられます。
3.なぜ腰痛が長引くのでしょうか?
痛みが続くときは様々な原因が考えられますが、痛みに関連する神経経路が正常に働かなくなっている場合があります。痛みの刺激は神経を伝わり、脊椎から脳へと情報が受け渡され、脳で痛みを認識します。一方で痛みを抑える命令がおりてくると、脊髄で過剰な痛みの伝達をブロックします。この痛みを抑えるシステムがきちんと働かなくなることが、痛みが長引く原因の一つであると考えられています。
4.慢性腰痛の治療
慢性腰痛の治療は患者さん一人ひとりの状態にあわせて医師と相談しながら多方面から行われます。
@薬物療法 A運動療法 B認知行動療法 C神経ブロック・注射療法 D物理療法 E装具療法 などです

運動療法に関しては、以前は腰痛のときは安静にするのが一般的でしたが、近年慢性腰痛では適度な運動をした方が良いことがわかってきました。
運動によって筋力があがり、関節や筋肉がやわらかくなるだけでなく、痛みを抑える働きを活発にする効果もあると考えられています。
但し、原因によっては気をつけなければならないこともあるので運動を始める前に医師と相談しましょう。
慢性腰痛の治療は日々進歩しています。病院に行っても治らないと思い込まず、適切な治療を受けましょう。
ただし、完全に痛みをなくすることは難しい場合もあるため、痛みをなくするのではなく、腰痛によって奪われていた日常を取り戻すことを目指しましょう。
「どのくらい痛くなくなったか」だけでなく「したいことがどのくらいできるようになったか」という視点で考えることが大切です。

参考資料:シオノギ製薬 日本イーライリリーK.K パンフレット

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